2018.10.24更新

他人のことを「あの人は~な人だから」と決めつけてしまう。これは、人間関係で非常にありがちなことです。そして、ポジティブな内容は別として、ネガティブな決めつけは人間関係を悪化させる大きな要因となります。

 私事ですが、私もかつては「この人、私を軽く見ているな」と相手に対して思うことが多かったです。典型的な決めつけですね。

 するとどうなるか。

その人の言動を、何でも「私を軽く見ている」という文脈で見てしまうようになりました。本当に相手は自分を軽く見ていたのかは分かりません。おそらく、そんな感じで自分に接したこともあったのでしょうが、人間だから、そういう感じは揺れ動くのが普通で、決していつも私を軽く見ていたわけではないと、今はそう思います。

 でも、その時は、そう思えず、相手をとにかく「私を軽く見ている」人と思い込んでいたのです。その人が、時々、私と普通に接してくれても、そういう点は見逃してしまっていたと思います。

 つまり、その人を「私を軽く見ている」と決めつけることによって、そういう情報ばかりに注目し、そうでない情報は見えてない状態に陥っていたと言えるでしょう。

 それで、ますます私の決めつけは強くなるという訳です。

 当然、私は相手を嫌になりますから、私の相手への態度も良くないものになりがちでした。

相手もそれを感じ取り、ますます、関係性は悪化するのがオチでした。

 ひとたび、相手を決めつけてしまうと、同様の結果になることが多いと思います。そして、これは人間関係を悪くする要因として極めてありふれた現象と言えるでしょう。

 結局、相手を決めつけることで、誰も得をする人はいません。自分も嫌な気持ちになるだけです。せいぜい、関係性の悪化を相手のせいにできるだけです。しかし、これも長い目で見れば、自分の人間としての成長を妨げると言えるでしょうから、やはり、何も得することはありませんね。

 どうやって決めつけから自由になるかですが、以下のステップがお勧めです。

①自分の決めつけの傾向を自覚する
②自分の決めつけが出やすい状況を自覚する
③決めつけているという事実を否定せず、ありのままに受け止める
④相手には何かしら(自分が知りえない)事情があるに違いない、と考えるクセをつける
⑤あえて、決めつけの例外を探す意識を持つ

投稿者: 日本橋メンタルクリニック

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