2014.01.22更新

復職判断の難しさ

休職して治療して徐々に辛い症状がなくなってくると、次に来るのは現実的な不安です。
それは、いつ仕事に戻れるのか?とか、戻ったあと果たしてやっていけるのだろうか?という内容です。

この時期にはもう日常生活上、大きな支障がなくなっているので、患者さんは焦りやすくなります。
「もう大丈夫なのに休んでいるなんて、怠けているだけなのではないか」という思いが強くなる人もいます。
一方で、休職中という負荷の少ない生活で目立った問題がないことは、仕事ができることとイコールではありません。
働くということは、日常生活で問題がないということのさらに一段上の回復度が必要なのです。

復職可能の最低限必要な条件として、当院では以下のことを目安にしています。
①生活リズムが安定している。働いているときと同じ。
②睡眠・食事(3食)が十分にとれる。
③日常生活の家事・外出・人との会話は全く問題ない。
④図書館などに模擬的な出勤をして、6時間以上過ごせる。週5日。
⑤読書など2時間以上休まずに集中が続けられる。
⑥毎日、1時間ほどの散歩を出来る体力がある。
⑦通勤に必要な交通機関に問題なく乗れる。
⑧復職したいという意思が十分にある。
⑨以上の条件を満たせる状態が2週~1ヶ月以上継続できていることに加えて、以下の「振り返り」が冷静にできること。
(「振り返り」とは・・・自分が不調になった要因について、外的(環境的)要因と内的(自分自身の要因)に分けて整理すること、かつ、それらの要因に対して復職後どのように対処するか対策を立てられること。また、それ以外にも起こりうる問題をあらかじめ予想して対策を立てることが出来ること。)

それでも、正直なところ、100%確実な復職判断はできません。
万全を尽くしたと考えられる事例でも、再休職になってしまう場合があるからです。
いろいろな医療機関がリワークプログラムなどを通して、この難しい判断の確実性を上げようと努力していますが、やはり100%のものはないのが現状です。

そのため、復職に対しては公平で客観的な手続きを踏むことが最善となります。復職の難しさ 心療内科、東京 日本橋メンタルクリニック
復職の難しさ 心療内科、東京 日本橋メンタルクリニック

復職の難しさ 心療内科、東京 日本橋

投稿者: 日本橋メンタルクリニック

2014.01.04更新

当院は、働く人のメンタルヘルスと仕事の両立をめざすクリニックですが、決して万能ではありません。敢えて、「できないこと」を挙げてみます。

①入院施設がありません。
 医者にかかることに激しく抵抗される方、反社会的な行動の認められる方、自傷行為の頻発している方、自殺の危険性が高い方(最近自殺未遂があった方など)、食事摂取がほとんどできない方、こういった方は入院が必要な可能性が高いので、初めから入院施設のある医療機関にかかることをお勧めします。

②大量服薬された方は治療継続できないことがあります。
 薬の大量服薬がありますと、以後の薬の処方はできなくなります。背景に自殺の意志がわずかでもあった場合には、安全に治療を行っていただくため、入院施設のある医療機関へ転院していただきます。その場合、当院では提携している病院がないため、転院先はご本人・ご家族に選んでいただきます。

②てんかん は専門外です。
 てんかんの方は、脳波検査などの機器がそろった医療機関の利用をお勧めします。

③発達障害は得意分野ではありません。
 アスペルガー症候群、ADHDなどの発達障害系の疾患については、出来る範囲で診断と治療を行っていますが、率直に申し上げて得意な分野とは言えません。あらかじめ、発達障害の疑いがあると分かっておられる方の場合は、初めからそれらを専門としている他の医療機関をご利用されることをお勧めします。リタリンの処方は行っておりません。


④時間指定予約はできません。
 当院の予約制は1時間の時間枠をお取りするものです。待ち時間が短くなるような工夫はしていますが、正確な診察時刻の指定はできません。時間指定予約を希望される方は、他の医療機関のご利用をお勧めします。

投稿者: 日本橋メンタルクリニック

TEL:03-3243-2772
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