2014.06.02更新

うつ病の再発予防

辛い病気を経験すれば、2度とこんな状態になるのはゴメンだと思うのが人情でしょう。うつ病も辛い病気であることは間違いなく、よく患者さんからも再発への不安の言葉をお聞きします。

 現在、うつ病の再発については、どれだけのことが分かっているのでしょうか?

まず、知っておくべきこととしては、うつ病は再発回数が多くなればなるほど再発しやすくなるということです。ですから、再発を防ぐことには大きな意味があると言えます。ここで、再発について二つことを区別しておかなければなりません。一つは、うつ病としてのエピソードが完全に終わった後の「真の再発」です。もう一つは、エピソードが終わり切っていない場合の症状のぶり返しで、本来は「再燃」と言われるべきものです。

再燃は症状がある程度良くなっているが、脳の中ではまだ本来の状態に回復していないために起こります。このことは、残存症状が少しでも残っていると再燃しやすいことや、維持療法を短期間で止めてしまうと再燃しやすいことから明らかです。最近の脳機能を画像化する研究では、自覚的症状がなくなった後も半年程度は脳の情報処理が正常化しておらず、ある意味「負荷のかかった状態」であることが示されています。再燃を防ぐためには、とにかく残存症状をなくすまで治療の手を抜かないことと、維持療法をしっかりと行うことです。維持療法の期間は初回エピソードなら症状がなくなってから最低半年は必要です。

では、真の意味の再発を防ぐ手段は何でしょうか?日常生活習慣とストレスコントロールは役に立つというエビデンスがあります。日常生活では、規則正しい生活リズム、バランスのいい食事、良質な睡眠、酒を控えること、適度な運動習慣が大事でしょう。当たり前と言えば当たり前のことばかりですが。ストレスコントロールとしては認知行動療法や対人関係療法と言った非薬物療法が使えそうです。再発への不安が強い方や、2回目以降のエピソードを経験された方は、積極的にこれらを利用しても良いでしょう。うつ病の症状が辛いときではなく改善した後ならば、市販のテキストを使って自習するだけでも実行可能でプラスだと思います。完全に再発を防げなくても、経過を良くすることはできる可能性もあります。

 

最後に、再発予防という意味からはずれてしまいますが、再発という現象がありうることを知ったうえで、再発兆候があれば速やかに医療機関に受診することがとても大事です。再発が嫌だという気持ちから、受診してそう言われてしまうことが怖くなり、ぎりぎりまで我慢してしまう方が時々いらっしゃいます。治りが悪くなってしまう可能性があるので、これはもったいないです。心配なことがあれば早く受診して、医師と相談してください。再発ではないという場合もあるのですから、早いに越したことはありません。うつ病

投稿者: 日本橋メンタルクリニック

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