大人の発達障害
発達障害とは生まれ持っての脳の機能障害によって、考え方や行動面で人と違う側面(特性)が生じ、本人の周囲の環境や社会生活において問題や不適応が起きている状態を言います。
症状の程度は人ぞれぞれで、幼少期や中高生位まではちょっと変わった人や個性的な人と思われるだけの方も多くいます。
大学や専門学校、社会人になって、周囲や社会から求められるものが高度化、複雑化するにつれて問題が表面化して、受診される方も近年は多いです。
ちなみに、ご本人の特性を利用して社会的に成功を収めている方々も多くいます。
注意欠陥・多動性障害(ADHD)
注意力のバランスが悪かったり、多動や衝動性が強かったりします。
よくある困りごとの具体例としては下記などが挙げられます。
- 気が散りやすく一つの事に集中して取り組むことが難しい。
- 熱中すると時間を忘れてのめり込んでしまう
- ケアレスミスが多い
- 忘れ物が多い
- 整理整頓が苦手
- 時間や締め切りに間に合わない
- 落ち着きがない
- かっとしやすい
- 思い付いたら後先考えずに行動してしまう
自閉症スペクトラム障害(ASD)
かつて広汎性発達障害と呼ばれていた自閉症、アスペルガー症候群、小児崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害などをまとめた概念です。
よくある困りごととしては下記などが挙げられます。
- 場の空気が読めない
- 相手の気持ちが理解できない
- 曖昧な表現や比喩やユーモアが理解できない
- 相手との適度な距離感が分からない。
- こだわりが強い
- 集団行動が苦手で他人に合わせられない
- 音や光などに敏感
学習障害(LD)
学習障害(LD)の主な症状は、知的な遅れは見られないのですが、「読む」、「書く」、「算数(計算)」などのうち、特定の課題の学習が非常に困難である状態のことをいいます。 ただ単に特定科目の成績が悪いとか苦手といった事を指すわけではありません。
能力のアンバランスさや偏りが、結果的に「読み」、「書き」、「算数(計算)」の苦手さとして現れるのが学習障害(LD)の特徴です。